Anki の設定に関する話です。
デッキオプションの [忘却] タブの中に、「新しい復習間隔(前回比)」という設定項目があります(下画面)。
結論を言ってしまうと、ここの値は「0%」がいいよという話です。
その説明に入る前に、まず Anki におけるカード学習の流れを書いた図を貼っておきます。
(以前、本サイトに書いた「Anki: 学習の流れを図にしました」という記事にも貼っていた図です)
Anki をやってない人からすると、この図を見てもチンプンカンプンだとは思います。
カードの学習について簡単に説明すると以下になります。カードは必ずこの3つのどれかにいます。
- 基本学習
- 新規作成されたカードは最初ここに入る。
- ここを出たら、二度と戻ってこない。
- 復習
- 基本学習が終わると、ここに入る。
- ここで、カードに対して「もう一度」ボタンを押すと、「再基本学習」に移動する。
- 再基本学習(忘却用)
- 復習に入った後で、内容を忘れてしまったカードに対して、集中的に学習を行うところ。
- ここのステップが終わると、再度復習に戻る。
つまり、基本的には 1 → 2 と進み、内容を忘れてしまったカードについれは → 3 → 2 と進む(忘れる度にここは繰り返される)、ということです。
そして、それぞれのカードは「間隔(単位は日)」という値を持っています。これは、そのカードを次に学習までの期間であり、この値を上手い具体に調整していくことで、「やさしいカードの間隔は長く」「難しいカードの間隔は短く」を実現し、無駄な回数 学習することがないようにしています。
ここで、 デッキオプションの [忘却] タブの中にある「新しい復習間隔(前回比)」という設定項目の話に戻りますが、この設定項目は「3 から 2 に戻る際に、どのくらいの日にちの間隔をあけるか?」を決めます。
単位が「%」なのは、「2 から 3」に移動した時点での「間隔」に対する割合で決まるからです。但し「0%」の場合は、0 日となります(実際は、その下の設定項目「復習間隔の下限」も適用されるため、上に貼った画像の設定であれば、間隔は 1日になります)。0% 以外、例えば 50% にしておくと、「2 から 3」に移動した時点で間隔が 30日であれば、15日になります。
分かりやすく言うと、0%(デフォルト値です) にした場合は、再基本学習が終わった後、「そのカードの学習を1からやり直す」というイメージです。一方、0% 以外の場合は、 再基本学習が終わった後「忘れたカードではあるが、再基本学習のステップで十分思い出したので、その後は 1からやり直すのではなく、そこそこ学習が進んだ状態からやり直す」といったイメージになります。
もちろんデッキの内容によって違うのですが、私の場合、1度忘れてしまったカードは、再基本学習の後でも、もう1度短い間隔(1日とか)からやり直した方が、すぐに次の学習ができて安心する(長い間隔だと、その間に忘れてしまいそう)。なので、「0%」にしておいた方が良い、というのが今の所の結論です。
ちなみに、再基本学習のステップは、[忘却]タブ内の「学習ステップ(分)」で設定できるのですが、デフォルトは「10」になっており、1ステップしかありません。忘れてしまったカードを、集中して覚え直すためには、ここのステップはもう少し増やしておいたほうが良いと思ってます。例えば、「720 1440」とすると、12時間後と24時間後の2ステップになります。
参考