WSL に関するコマンドについてまとめます。
目次
1. 環境
- Windows 10 Ver.1809
2. WSL のドキュメント
公式ドキュメント
公式ブログ
GitHub
Windows Command Line Tools における WSLのページ
3. Windows側のコマンド
1. wsl.exe
ファイルパス
C:\WINDOWS\System32\wsl.exe
オプション
PS> wsl.exe --help
使用法: wsl.exe [オプション] ...
オプション:
-d, --distribution <ディストリビューション名>
指定したディストリビューションを起動します。
-e, --exec <コマンド ライン>
指定した Linux コマンドを実行します。残りの引数は
実行するコマンド ラインとして使用されます。
-u, --user <ユーザー名>
指定したユーザーとして実行します。
--help
この使用法の情報を表示します。
--
引数の解析を停止し、残りの引数を Linux プロセスに渡します。
実行例
引数としてコマンドを渡して実行すると、デフォルトのディストリビューション内でそのコマンドが実行され、その結果が出力されます。
PS> wsl cat /etc/issue
Ubuntu 18.04.1 LTS \n \l
-e
オプションを指定しても同じです。
PS> wsl -e cat /etc/issue
Ubuntu 18.04.1 LTS \n \l
-u
オプションでコマンドを実行するユーザーを指定することができます。
PS> wsl whoami
foo
PS> wsl -u root whoami
root
-d
オプションでディストリビューションを指定して実行すると、そのディストリビューションのシェルが起動します。
(導入済みのディストリビューションの一覧は、wslconfig /l
コマンドで確認しておきます)
PS> wsl -d kali-rolling
foo@localhost:/mnt/c/Users/foo$ cat /etc/issue
Kali GNU/Linux Rolling \n \l
2. wslconfig.exe
ファイルパス
C:\WINDOWS\System32\wslconfig.exe
オプション
$ wslconfig.exe -h
Linux 用 Windows サブシステムの管理操作を実行します
使用法:
/l, /list [/all]
登録されたディストリビューションを一覧表示します。
/all - すべてのディストリビューションを一覧表示します (オプション)。
現在インストールまたはアンインストール中のものも含まれます。
/s, /setdefault <ディストリビューション名>
ディストリビューションを既定として設定します。
/t, /terminate <ディストリビューション名>
ディストリビューションを終了します。
/u, /unregister <ディストリビューション名>
ディストリビューションの登録を解除します。
/upgrade <ディストリビューション名>
ディストリビューションを WslFs ファイル システム形式にアップグレードします。
実行例
導入済みのLinuxディストリビューションを一覧表示します。
PS> wslconfig /l
Windows Subsystem for Linux ディストリビューション:
Ubuntu (既定)
Legacy
kali-rolling
/s
オプションで、デフォルトのディストリビューションをセットします。
PS> wslconfig /s kali-rolling
/t
オプションで、特定のディストリビューションを停止させます。
PS> wslconfig /t Ubuntu
- WSL は
shutdown
コマンドやreboot
コマンドが使えませんので、このコマンドが用意されたのだと思います。
4. Linux側のコマンド
1. wslpath コマンド
このコマンドについては、【WSL】パスのフォーマットを変換する wslpath コマンドの使い方 に書きました。
2. wslu パッケージ
Ubuntu 18.04 LTS には wslu というパッケージが入っています。
こちらについては、WSL用ユーティリティ「wslu」を使ってみる に書きました。