画像をモノクロ2階調に変換する方法について説明します。
「グレースケール」ではなく「モノクロ2階調」です。
1. グレースケールとモノクロ2階調
まず、モノクロ2階調への変換がどんなものか以下に示します。
ちなみに、「グレースケールへの変換」の場合は、以下のような画像になります。
グレースケールというのは、(完全な)白から(完全な)黒までの間の明暗だけを使った表現方法です。
一方、モノクロ2階調は白と黒という2種類だけを使った表現方法になります。段階的な色の変化というものはありません。
2. なぜ、モノクロ2階調にするのか?
モノクロ2階調にする目的ですが、「視覚的な効果を狙って」というのが一番大きいかもしれません。
しかし、これだけではなく「印刷時に無駄にインク(もしくはトナー)を使いたくない」という場合にも役に立ちます。形さえ分かればいいという場合です。特にグラフなどはカラフルである必要がないことも多いのではないでしょうか。そんな時にはモノクロ2階調にして印刷すれば、無駄にインク(もしくはトナー)を使わずに済みます。
3. 本ページで使うアプリケーション
本ページでは、GIMP というソフトウェアを使います。これは、ラスタ形式(ビットマップ形式)の画像を加工するための無料アプリケーションで、Windows /Mac / Linux に対応しています。PhotoShop と同じカテゴリに属しているアプリケーションです。
4. 画像をモノクロ2階調に変換する手順
GIMP のインストール手順は省略します。インストール手順に特に難しいところはありません。以下の公式サイトから、インストーラープログラムをダウンロードして実行するだけです。
(1) GIMP を立ち上げます。
(2) [ファイル]メニュー – [開く/インポート] を選択します。
(3) 目的の画像ファイルを選択して、[開く]ボタンをクリックします。
(4) [画像]メニュー – [モード] – [インデックス…] を選択します。
※ ここで [インデックス…] ではなく [グレースケール] を選べば、グレースケールに変換することができます。
(5) 以下の画面が開きますので、[モノクロ2階調(1-bit)パレットを使用] を選択して、[変換]ボタンをクリックします。
※ ディザリング: 意図的にノイズ(パターン)を加えることにより、中間色を表現する手法
この操作によって、変換処理が適用されます。
(6) [ファイル]メニュー – [名前を付けてエクスポート…] を選択します。
(7) エクスポート先のフォルダを選び、ファイルの名前を指定して [エクスポート]ボタンをクリックします。
(8) 画像の品質などについて設定するウィンドウが表示されますので、必要があれば設定を変更します。特に変更する必要がなければ、そのまま [エクスポート]ボタンをクリックします。
これで、モノクロ2階調に変換した画像が保存できました。
(9) この後、GIMP を閉じる際には、以下のように変更を保存するかどうか聞いてきます。この変更を保存する必要がなければ [保存しない]ボタンを押して GIMP を終了してください。
5. その他の変換例
今回の手順に従って画像を変換した場合の例を2つ挙げておきます。
例1
変換前
変換後
例2
変換前
変換後
6. まとめ
個人的には、印刷用にモノクロ2階調にすることが多いです。
GIMP は重いアプリケーションなので、起動するだけで時間が掛かるのが難点ではありますが、非常に高機能で便利なアプリケーションです。こんなアプリケーションが無料で使えるなんてありがたいことです。