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Firefox のコンテンツブロッキング (Enhanced Tracking Protection)

投稿日:2019年9月5日 更新日:

1. Firefox のコンテンツブロッキング

Firefox の コンテンツブロッキング 機能について説明します。

これは、「ユーザの動きを追跡するための情報送信」や「ユーザー(環境)に関する情報の送信」などをブロックするための機能で、Firefox の右上のメニューから [コンテンツブロッキング] を選択するとこの機能の設定画面が表示されます。

[オプション]メニュー – [プライバシーとセキュリティ] から開くこともできます。

本記事は、Firefox バージョン69を使って説明します。

2. 用語

主要な用語について説明します。

トラッカー (Trackers)

Disconnect という組織が、「ユーザーの行動を追跡している」と判断したサービスを トラッカーと呼んでいるようです。トラッカーであると判定されたサービスのリストは以下から確認することができます。

サードパーティのクッキー

例えば https://example.com/foo/ というウェブページに、example.com 以外のドメインのスクリプト/ウィジェット/画像が埋め込まれているとします。ユーザーがブラウザでこのページにアクセスすると、埋め込まれた各リソースにもアクセスしようとしますが、このアクセスに対するレスポンスによって取得されるクッキーのことを「サードパーティのクッキー」といいます。

サードパーティのトラッキングクッキー

機能的にサードパーティのクッキーが必要なウェブページもありますが、「トラッキング目的」のサードパーティクッキーであればブロックしても機能的に問題ありません。この区別を行うのに使うのがトラッカーの情報です。

サードパーティクッキーのうち、トラッカーと判定されているドメインから送られたクッキーを「サードパーティのトラッキングクッキー」として、こちらだけをブロックすることで、「トラッキング(追跡)はブロックしつつ、ウィジェットなどは動作させる」ことを実現しています。※ この認識が間違っていたら教えてください。

Enhanced Tracking Protection (ETP)

すぐ上で書いた「トラッカー情報を利用して、トラッキングしているサードパーティクッキーとそうでないサードパーティクッキーを区別し、前者だけをブロックする」という機能のことを Enhanced Tracking Protection (ETP) と呼んでいるようです。コンテンツブロッキングにおける「標準」設定は、この動作になっています。

暗号通貨マイニング

暗号通貨マイニングとは、言葉通りで「暗号(仮想)通貨のマイニング(採掘)処理」を指しています。

Firefox では、(ユーザーの同意なく)暗号通貨マイニング処理を行うスクリプトをブロックすることもできます。

フィンガープリント

「ブラウザを実行しているコンピュータの各種情報」を指紋と見立ててフィンガープリント(指紋)と呼んでいます。

Firefox では、ブラウザを実行しているコンピュータの各種情報を収集しフィンガープリントとして追跡に利用しているスクリプトをブロックすることもできます。

3. 3種類の設定

コンテンツブロッキングの設定は「標準」「厳格」「カスタム」の3つからどれか1つを選択することになります。

標準 (Standard)

  • プライベートウィンドウのみ、トラッカーと判定されているドメインとの通信をブロックします。トラッカーとの通信がブロックされると、例えば広告は表示されなくなります。
  • トラッカーと判定されているドメインからのサードパーティクッキーをブロックします。 それ以外のサードパーティクッキーはブロックされませんので、機能的にサードパーティクッキーを利用しているウェブページは通常通り動くことが期待できます。

厳格 (Strict)

  • トラッカーと判定されているドメインとの通信がブロックされます。広告すら表示されなくなります。

カスタム (Custom)

トラッカーの選択肢
Cookie の選択肢
  • 各項目を自分で選択することができます。
  • Cookie の設定を細かく変更できるので、ウェブサイトの動きをテストするようなときには便利でしょう。

トラッカーのところにある [ブロックリストを変更] リンクでは、以下の2つのレベルのブロックリストからどちらかを選択することができます。

3つの比較

3つの設定を比較する表を作ってみました。

Firefox 69 におけるコンテンツブロッキング設定比較

※ 今後、フィンガープリントは [標準] に入る予定だそうです。

4. アドレスバー上の表示

アドレスバーから、現在ブロックしている項目を確認することができます。

下画面のように、アドレスバー左端をクリックすると「コンテンツブロッキング」のところに、「トラッカー」「Cookie」それぞれのブロック状態が表示されます。それぞれ、右端の > をクリックすると詳細も見ることができます。

アドレスバーからコンテンツブロッキングの状態を確認する

トラッカーの詳細では、「ブロック済みのトラッカー(ドメイン)」と「ブロックはされていないが通信のあったトラッカー(ドメイン)」が表示されます。

トラッカーのブロック状況表示

Cookie の詳細では、「このサイトから(のCookie)」「(サードパーティの)トラッキング Cookie」「(それ以外の)サードパーティ Cookie」というカテゴリ別に表示が行われます。

Cookie の状況表示

5. どの設定を利用するのがよいか?

[標準] がちょうどよいバランスなのではないかと思います。

もう少しプライバシーが気になる方は、[カスタム] を選んで「標準の設定内容 + フィンガープリントをオン」がよいでしょう。

もちろん本気でプライバシーが気になる方は [厳格] になります。

6. おわりに

素晴らしい機能だと思います。プライバシーが気になる方は、Firefox の利用をお勧めします。

7. 参考

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執筆者:labo


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