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Firefox の 強化型トラッキング防止機能

投稿日:2019年10月25日 更新日:

1. Firefox の強化型トラッキング防止機能

Firefox 70 の 強化型トラッキング防止機能 について説明します。

これは、「ユーザの動きを追跡するための情報送信」や「ユーザー(環境)に関する情報の送信」などをブロックするための機能です。

この機能自体は Firefox 69 のときに追加されており、Firefox のコンテンツブロッキング (Enhanced Tracking Protection) という記事で書いていたのですが、70 になって割と変化があったので新たな記事を書くことにしました。

Firefox の右上のメニューから [プライバシー保護] を選択すると、設定画面を開くことができます。

設定画面は、[オプション]メニュー – [プライバシーとセキュリティ] から開くこともできます。

2. 用語

この機能には、独自の用語がたくさんあります。

トラッカー (Trackers)

Disconnect という組織が、「ユーザーの行動を追跡している」と判断したサービスを トラッカーと呼んでいるようです。トラッカーであると判定されたサービスのリストは以下から確認することができます。

ソーシャルメディアトラッカー

ウェブサイトに埋め込むウィジェットを提供しているソーシャルメディアはいろいろとありますが、この埋め込むウィジェットのことをソーシャルメディアトラッカーといいます。

今の所、FacebookTwitterLinkedIn が提供しているサービスを対象としているようです。

トラッキングコンテンツ

  • 外部のサービスが提供している「広告」「ログインフィールド」「入力フォーム」「支払い」「コメント」「動画や写真」「ボタン」を指します。

サードパーティのクッキー

例えば https://example.com/foo/ というウェブページに、example.com 以外のドメインのスクリプト/ウィジェット/画像が埋め込まれているとします。ユーザーがブラウザでこのページにアクセスすると、埋め込まれた各リソースにもアクセスしようとしますが、このアクセスに対するレスポンスによって取得されるクッキーのことを「サードパーティのクッキー」といいます。

クロスサイトのトラッキングクッキー

クロスサイトクッキー(サードパーティクッキー)のうち、トラッカーと判定されているドメインから送られたクッキーを「サードパーティのトラッキングクッキー(クロスサイトトラッキングクッキー)」といいます。

サードパーティからコンテンツとクッキーが送られた場合に、「クッキーだけをブロックして、コンテンツ自体はブロックしない」という動作を行うことで、「トラッキング(追跡)はブロックしつつ、ウィジェットなどは動作させる」ことを実現しています。※ この認識が間違っていたら教えてください。

暗号通貨マイニング

暗号通貨マイニングとは、言葉通りで「暗号(仮想)通貨のマイニング(採掘)処理」を指しています。

Firefox では、(ユーザーの同意なく)暗号通貨マイニング処理を行うスクリプトをブロックすることもできます。

フィンガープリント

「ブラウザを実行しているコンピュータの各種情報」を指紋と見立ててフィンガープリント(指紋)と呼んでいます。

Firefox では、ブラウザを実行しているコンピュータの各種情報を収集しフィンガープリントとして追跡に利用しているスクリプトをブロックすることもできます。

3. 3種類の設定

コンテンツブロッキングの設定は「標準」「厳格」「カスタム」の3つからどれか1つを選択することになります。

標準 (Standard)

  • 「ソーシャルメディアトラッカー」が設定されていますが、「どのソーシャルメディアに対して何をブロックするのか」については詳細が分かりません。例えば Twitter のタイムラインを表示するウィジェットは表示されました。
  • クロスサイトトラッキングクッキーはブロックされますが、コンテンツはブロックしませんので広告などは表示されます。
  • 但し、 プライベートウィンドウでは トラッキングコンテンツがブロックされます。例えば広告は表示されなくなります。

厳格 (Strict)

  • ソーシャルメディアトラッカーが、「標準」のときより厳しくブロックするようです。
  • プライベートウィンドウに限らず、トラッキングコンテンツがブロックされます。広告すら表示されなくなります。

カスタム (Custom)

Cookie の選択肢
トラッキングコンテンツの選択肢
  • 各項目を自分で選択することができます。
  • Cookie の設定を細かく変更できるので、ウェブサイトの動きをテストするようなときに便利でしょう。

4. アドレスバー上の表示

アドレスバーから、現在の保護状況を確認することができます。

下画面のように、アドレスバー左端をクリックすると「ブロック済み」「許可済み」「検出されませんでした」といった項目に情報が分類されています。それぞれ、右端の > をクリックすると詳細も見ることができます。また、[報告を表示] を選択すると、直近の1週間でブロックが発生した件数を表示することができます。

アドレスバーから保護状況を確認する

トラッカーの詳細では、「ブロック済みのトラッカー(ドメイン)」と「ブロックはされていないが通信のあったトラッカー(ドメイン)」が表示されます。

ブロックしたソーシャルメディアトラッカー
ブロックしたクロスサイトトラッキング Cookie
未ブロックのトラッキングコンテンツ
報告を表示

5. どの設定を利用するのがよいか?

[標準] がちょうどよいバランスなのではないかと思います。

もう少しプライバシーが気になる方は、[カスタム] を選んで

  • [Cookie] に「クロスサイトトラッカーとソーシャルメディアトラッカー」を選択する。
  • トラッキングコンテンツに「プライベートウィンドウのみ」を選択する。
  • フィンガープリント採取にチェックを入れる。

がよいでしょう。

もちろん本気でプライバシーが気になる方は [厳格] になります。

6. おわりに

素晴らしい機能だと思います。プライバシーが気になる方は、Firefox の利用をお勧めします。

設定画面上の言葉が分かりづらいのと、もう少し詳しく説明されていると、より便利に使えるのではないかと思います。

7. 参考

📂-Web

執筆者:labo


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