「Webページの表示を高速化すること」と「SEO」との関係を私なりに簡単に説明してみます。
私はSEOの専門家ではないため、間違っているところがありましたら教えていただけると大変ありがたいです。
まず、SEOで重要となる「Google検索のランキング要因」を表す図を載せます。
※ GoogleがWebページを評価するアルゴリズムは公表されていませんが、考え方はガイドラインとして公開されています。また、社員の方が語ってくれることもあります。ということで、ざっくりとした項目になっています。
Google検索のランキング要因はいろいろな項目があるようですが、ページの読み込み速さなどは「ページエクスペリエンス(*1)」という「ユーザーが気持ちよく使えるページか?」を表すカテゴリに分類されます。このページエクスペリエンスの重要度は高くありません。コンテンツの品質の方が重要です。(*1) 厳密には、「Search signals for page experience」といいます。
このページエクスペリエンスの中に、Googleが提唱する「CWV (Core Web Vitals)」という3つの指標が含まれています。以下の3つです。
- LCP(ページの読込が速いか)
- FID(すぐに操作できるか)
- CLS(最初の画面描画時に、画面上の要素が動かないか)
ここで大事なポイントは、ランキング要因となっているのは、ただのCWVではなく「CWVのフィールドデータ」となっている点です(図を参照)。
フィールドデータというのは、日頃ユーザーがそのWebページにアクセスしている際のデータを指します(Chromeブラウザを使っていると集計されます)。特徴的なのは、過去28日間のデータの「75thパーセンタイル値(*2)」が一定の数値を越えていれば一律で「合格」と評価される点です。どこまでも高いスコアを狙う必要はありません。
(*2) アクセスの数全体を100としたときに、下から75番目のアクセスの値
ということで、PageSpeed Insights や Chrome の Lighthouse といったパフォーマンス計測ツールで、いくら良い計測結果を得たとしても、それはその環境で良い結果だっただけであり、フィールドデータとして収集されているデータも同じ結果を得ているかは分かりません。日頃アクセスしている人たちのデバイスや通信環境は様々だからです。
フィールドデータを確認するには、Chrome User Experience Report というサイトや、CrUX API を使ったりといくつかの方法があります。PageSpeed Insights でも一部確認できます。
まとめます。
- Webページの読み込み&表示を速くすると、SEOに良い影響を与えます。
- 但し、重要度は低いです。
- 日頃アクセスしてくるユーザーの環境で、よい結果を得る必要があります。
以上です。