目次
1. テキストファイルとは?
テキストファイルというのは、文字の情報だけを含んだファイルのことです。非常に原始的なファイルであると言えます。文章を書いて保存することはできますが、文字を装飾することはできません。もう少し正確に言うと、文字を表す情報しか保持できないので、「文字を装飾するための情報」や「独自の形式の情報(文字を使わない形式)」を持つことができません。
通常、テキストファイルのファイル名には 「.txt
」という拡張子をつけることになっています。
2. テキストファイルは特定のアプリケーションに縛られません
通常、テキストファイルは「テキストエディタ(後述)」という種類のアプリケーションで開いて中身を見たり編集することができます。Windowsの場合であれば「メモ帳」で開くことができますし、それ以外にも高機能なテキストエディタがたくさん存在しています。
一方、例えば Microsoft Office の Wordで文章を作成すれば、文字の大きさや色の変更・図の挿入など様々な装飾を行うことができます。作成した文章は、「.doc
」や「.docx
」といった拡張子をつけたファイル名で保存されます。このファイルは Wordの独自形式で情報を保持しているため、メモ帳やテキストエディタといった Word以外のアプリケーションで開くことはできません[1]。Word形式は Wordの開発元である Microsoft社に依存しているのです。いつなくなるか分かりません。しかし、テキストファイルは コンピュータが存在する限りなくならないと言えます。
このように、テキストファイルはシンプルであるが故に汎用性が高いので、アプリケーションの設定ファイルとして用いられることも少なくありません。また、ファイル内に書いた文字を手掛かりにしてファイルを検索したい場合にも、いろいろなアプリケーションで検索することができます(エクスプローラや高機能なテキストエディタなど)。
.docx
のファイルは ZIPで圧縮されており、解凍するとXML形式で記述されたテキストファイルが生成されます。テキストファイルですので、メモ帳やテキストエディタで開くことができます。3. テキストファイルを作成・編集するための「テキストエディタ」
Windowsの場合、標準でついている「メモ帳」というアプリケーションでテキストファイルを開くことができます。しかし、「メモ帳」は機能が少なく使い勝手もあまりよいとは言えませんので、上にも書いた「テキストエディタ」と呼ばれるアプリケーションを使うことをお勧めします。テキストエディタというのはテキストファイルを扱うためのアプリケーションで、メモ帳もテキストエディタではありますが、ここで言っているのはもう少し高機能なものです。無料で使えるものもたくさんあり、どれが一番と言うことはできませんが、最近(2017年6月)ですと Mery をお勧めしています。
.txt
がついたファイルは、デフォルト状態で「メモ帳」が関連付けされています。つまり、拡張子 .txt
のファイルをダブルクリックすると「メモ帳」でファイルが開きます。これでは不便ですので、導入したテキストエディタで開くように、関連付けの設定を変更することをお勧めします。4. テキストファイルを便利にするための記述ルール
テキストファイルでは文字を装飾できないため、「メモ帳」などで開いて内容を表示しても、どこが重要であるか分からなかったり、自分なりの書き方で見出しを付けても把握しづらいという弱点があります。
その弱点を補うために、「テキストファイル用の汎用的なフォーマット」がいくつも存在しています。その中でも一番有名なのが、「Markdown」です。これは、正式には「文書を記述するための軽量マークアップ言語」であり、「プレーンテキスト形式で手軽に書いた文書からHTMLを生成するために開発されたもの」です。
ですので、
- Markdown形式でテキストファイルに文章を書く。
- ツールを使って、そのファイルをHTML形式に変換する。
- 得られたHTMLを、それをブログにそのまま貼る。
といった使い方が可能です。
とはいえ、フォーマットの一種であると理解しておいても問題ありません。というのも、HTMLに変換するようなことはせず、単独で使っても便利なものだからです。まず、文章が見やすくなります。テキストファイル内で「見出し」や「強調」を表現するために、自分独自の形式を決めて使ってもよいですが、多くの人が使っている汎用的な決まりがあるのであれば、そちらを使った方が無難です。また、誰かが Markdown
用のツールを作って公開してくれた場合、そのツールを利用することができるのです。実際、無料で使える Markdown用のツールがたくさんあります。Markdown形式で書いた文章に色を付けて表示してくれるテキストエディタもありますし、リアルタイムで別画面に見栄えよく表示してくれるツールもあります。
通常、Markdownの形式に従って書いたテキストファイルは、拡張子を 「.md
」や「.markdown
」にするのですが、ただのテキストファイルですので 「.txt
」にしても構いません。
5. まとめ
- テキストファイルは文字情報のみを記録したファイルです。
- テキストファイルは特定のアプリケーションに縛られません。
- テキストファイルを便利に使うため、テキストエディタを導入しましょう。
- Markdownなどの形式で文章を書けば、内容が分かりやすくなりますし、見栄えよく表示してくれるツールもあります。
- 何か文章を書いて残しておきたい場合、理由がなければ Wordを使う必要はありません。テキストファイルで充分であることが多いです。
テキストファイルを活用しましょう!
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