このページのスクリーンショットは Windows で撮っていますが、内容は Mac でも Linux でもほぼ同じです。
1. データの単位としてのファイル、それをまとめるフォルダ
パソコンには、OS自身のデータやユーザーが作成したデータなどいろいろなデータが保存されていますが、これら全てのデータは「ファイル」という単位で保存されます。
例えば、デスクトップが以下のようになっている場合、ごみ箱の下の左側2つがフォルダで、右側2つがファイルです。
複数のファイルは「フォルダ」に入れることでまとめておくことができます(Mac や Linux ではフォルダとは呼ばず「ディレクトリ」と呼びます)。フォルダには他のフォルダを入れることもできます。こうして、フォルダは階層構造となります。
2. ファイルとフォルダの階層構造
Windows の場合、標準でインストールされている「エクスプローラー」というアプリケーションを使って、フォルダの階層構造を見ることができます。紛らわしいのですが、インターネットエクスプローラー (Internet Explorer, IE) とは別のアプリケーションです。
「エクスプローラー」はいろいろな方法を起動することができますが、例えば画面下のタスクバーにあるアイコンをクリックする方法があります。
エクスプローラーの画面は以下のようになっています。
[表示]タブをクリックし()、[ナビゲーションウィンドウ]をクリックすると(
)、
のナビゲーションウィンドウが表示されます。この部分でフォルダアイコンをクリックしていくとフォルダの階層を辿っていけます。
のアドレスバーには、現在選択されている階層までのフォルダ名が階層順に表示されます。
には、現在選択されているフォルダの内容が表示されます。
Windows の場合、通常ですとコンピュータに接続しているハードディスクに「Cドライブ」という名前が付けられます(複数のハードディスクを接続している場合などでは、Dだったり、Eだったりそれぞれ別のアルファベットが付けられます)。 の中にある、「ローカルディスク(C:)」というのが、このCドライブです。Windows自体もこの中に記録されていますし、ユーザーが作成するファイルもこのハードディスクに保存されるため、この「ローカルディスク(C:)」から下位方向にフォルダを辿っていけば、全てのファイルにアクセスできるという構造になっています(一部見えないファイルになっていたりはしますが)。例えば、ユーザー名
taro
のホームフォルダとなるフォルダは、ローカルディスク(C:)
-> Users
-> taro
というフォルダになります。このフォルダ内の管理は、taro
ユーザーに任されているわけです。この中であれば、好きなフォルダ階層を作ってファイルを配置していくことができます。
パソコンを使っていく上で、「ローカルディスク(C:) から見て、どこに何がある」というのを少しずつ覚えていくと上達が早いのではないかと思います。
Macの場合は、「Finder」というアプリケーションでディレクトリ階層を見ることができます。こちらもハードディスクを最上位として、下位のディレクトリを辿っていくと全てのファイルにアクセスすることができます。Linux の場合は、ディストリビューションによって エクスプローラーにあたるアプリケーションが違いますが、考え方は同じです。
3. ファイルの種類
パソコンでは、あらゆるデータがファイルとして保存されるわけですが、ファイルにもいろいろな種類があります。ファイル名の後ろの方にあるピリオド以下の文字列を「拡張子」といい、これを見ればファイルの種類が判別できるということになっています(Windowsの場合、デフォルトでは拡張子が表示されていないかもしれません。その場合は、エクスプローラーの設定を変更する必要があります)。例えば、「ファイル.txt」というようなファイル名であれば、.txt
が拡張子であり、「これはテキストファイルである」ということが分かります。ファイル名はユーザーが何にでも変えてしまえますので厳密なものではありませんが、そのファイル名を付けた人を信じて使うのが一般的だと思います。
ファイルに保存するデータのフォーマットは、既に広く普及しているものもありますし、特定の企業が作成したフォーマットもあります。後者の場合、その企業が開発しているアプリケーションでしかそのファイルを開けないということがあります。関係のないアプリケーションでそのファイルを開こうとしてもエラーになったりします。
ファイルは大きく分けて2種類あります。
- テキストファイル
- バイナリファイル
「テキストファイル」というのは、大雑把に言うと「メモ帳」で開けるファイルです。このタイプのファイルには、人間の読める文字しか記録されていません。それに対して「バイナリファイル」は、人間の読める文字でないデータが入っているため「メモ帳」で開いても文字化けしてしまい意味不明な文字が表示されてしまいます。このタイプのファイルは、専用のアプリケーションが読み取ることを前提としているのです。例えば、画像ファイルや動画ファイルはこちらになります。
メモ帳で開けるような「テキストファイル」は、非常にシンプルなファイルであり、汎用性が高いですので、簡単なメモを書いておきたいような場合は、テキストファイルにしておくことをお勧めします。テキストファイルを開くアプリケーションのことを一般に「(テキスト)エディタ」といい、様々なエディタが存在しています。そのどのエディタであっても、テキストファイルであれば読み込んで内容を表示することができるのです。例えば、Microsoft Office の Word で何か文章を書いて保存した場合、Word でしか内容を表示することができません。 Word がインストールされていないパソコンでは中身が見れないことになり不便です。
4. データを整理整頓する
なるべくパソコンの中身をきれいな状態に保ちましょう。ここでの「きれい」とは、「いらないデータ・アプリケーションを入れておかない」や「余計な機能はオフにしておく」という意味です。使用している CPU, メモリなどの性能にも依りますが、例えば Windows 10 を使っている場合、余計なアプリケーションを削除しておけば、普通はそこそこ快適に使えます。
パソコンを使っていくと、自分で作成したデータがどんどん増えていき、徐々に収集がつかなくなってくるものです。「これ何のデータだっけ?」「あのデータどこに置いたっけ?」とならないように、定期的にデータを整理整頓しましょう。
特に日本のメーカーのパソコンに言えることですが、パソコン購入時にいろいろなアプリケーションが過剰にインストールされており、これが原因で動作が遅くなっている場合があります。そのほとんどは、大して必要のないものだったりします。Windows 10 の場合であれば、Windows + X -> F と順番にキーを押すと、「アプリと機能(プログラムと機能)」というウィンドウが開き、インストールされているアプリケーションが一覧表示されますので、使っていないアプリケーションがあれば、クリックして選択し、「アンインストール」を押して削除してしまいましょう。
また、どんな製品にも言えますが、年々機能が追加されて便利になる反面、自分にとって必要ない機能が追加されてしまうこともあります。これは OSにも当てはまりますので、時々「これは使ってないな」という機能をチェックしてオフにしましょう。