Windows Tips

Windows 10 のスリープと休止状態を利用する

投稿日:2020年4月18日 更新日:

1. Windows 10 のスリープと休止状態

「スリープ」と「休止状態」
「スリープ」と「休止状態」

Windows には「作業を中断するための機能」として、「スリープ (Sleep)」と「休止状態 (Hibernate)」という2つの操作が用意されています。

更に、スリープは「ハイブリッド スリープ」という機能が有効もしくは無効かによって2種類に分かれます。

2.「スリープ」と「ハイブリッドスリープ」と「休止状態」の比較

それぞれの動作の違いを表にします。

スリープ
(Sleep)
スリープ
(ハイブリッド スリープが有効)
休止状態
(Hibernate)
中断処理 その時点のメモリー上のデータが維持されたまま、スタンバイ状態(節約モード)になる。 その時点のメモリー上のデータが維持されるだけでなく、HDD (もしくは SSD) への書き込みも行われてスタンバイ状態(節約モード)になる。 その時点のメモリー上のデータが HDD (もしくは SSD) に書き込まれてシャットダウンする。
中断中の処理 バッテリーが少なくなると、自動的に休止状態に移行する(一定時間過ぎた場合も休止状態に移行する(未確認、設定による?))
復帰処理 すぐにサインインの画面が表示され、サインイン後もすぐに元の状態になる。 スリープ中であればスリープと同様、休止状態になっていれば休止状態と同様。 いつものようにOSが起動する。 但し、サインイン後はすぐに元の状態になる。

この表にある通りですが、スリープ休止状態の大きな違いは以下になります。

  • メモリー上のデータがHDDもしくはSSDに書き込まれるかどうか
  • 節約モードになるのかシャットダウンするのか

そして、ハイブリッド スリープが有効であると、スリープ休止状態の機能が追加されます。そのため、スリープ中であれば素早く復帰させることもできますし、スリープ中に電力供給が途絶えてもデータが失われません。

3. ハイブリッド スリープのデフォルト設定

ノートPCの場合

ノートPCでは以下の2つの理由から、標準だとハイブリッド スリープが「無効」になっています。

  1. バッテリーがついているため、突然電力供給が止まることは考えにくい
  2. スリープ直後、ノートPC本体が持ち上げられ運ばれる可能性があるが、このときに HDD に書き込みされると HDD の故障の原因になる

デスクトップPCの場合

デスクトップPCでは、標準だとハイブリッド スリープが「有効」になっています。ノートPCで書いた理由と反対の条件になるため、この設定になっているようです。

  1. バッテリーや無停電電源供給 (UPS) などがないのが普通であるため、スリープ中に電力供給が止まるとメモリー上のデータが消えてしまう
  2. 本体が動かされる可能性は低い

4. 項目を追加して比較

先程の比較表に、項目を加えた表をつくりました。

それぞれの違いを知っておくことで、自分の用途に最適な操作を選択することができます。

スリープ
(Sleep)
スリープ
(ハイブリッド スリープが有効)
休止状態
(Hibernate)
中断処理 その時点のメモリー上のデータが維持されたまま、スタンバイ状態(節約モード)になる。 その時点のメモリー上のデータが維持されるだけでなく、HDD (もしくは SSD) への書き込みも行われてスタンバイ状態(節約モード)になる。 その時点のメモリー上のデータが HDD (もしくは SSD) に書き込まれてシャットダウンする。
中断中の処理 バッテリーが少なくなると、自動的に休止状態に移行する(一定時間過ぎた場合も休止状態に移行する(未確認、設定による?))
復帰処理 すぐにサインインの画面が表示され、サインイン後もすぐに元の状態になる。 スリープ中であればスリープと同様、休止状態になっていれば休止状態と同様。 いつものようにOSが起動する。 但し、サインイン後はすぐに元の状態になる。
状態の保存先 メモリー メモリーと
HDD(もしくはSSD)
HDD(もしくはSSD)
中断に掛かる時間 速い 遅い 遅い
復帰に掛かる時間 速い スリープ中であればスリープと同様、休止状態になっていれば休止状態と同様。 遅い
電源の状態 シャットダウンするわけではない。
メモリを動作させるために、わずかに電力が使われる(節電モード)。
同上 シャットダウンされた状態 (注1)
状態の見分け方 電源ランプが点滅している 同上 電源が切れている(ランプは消灯)
向いているPCタイプ ノートPC デスクトップPC ノートPCと
デスクトップPC
メリット 中断する際にHDDへの書き込みを行わないので、HDDを故障させる確率が低い。 電力供給が途絶えても、データが消えない。
デメリット スリープの復帰にうまく対応できないデバイスがあったりする。

表の最後に書いたのですが、ときどきスリープ後の復帰で、正常に動作が戻らないデバイスがあったりします。こういう場合は、スリープを使う代わりに休止状態を使えばよいでしょう。休止状態にするとシャットダウンするため、復帰する際は OSが起動するのを待つことになりますが、サインイン後はすぐに元の状態に戻ります。通常はこの部分でも時間が掛かったりするので、ここだけ短縮されるだけでもストレスがかなり軽減されます。

(注1) 休止状態とシャットダウン

上の表の中で、休止状態の「電源の状態」に「シャットダウンされた状態」と書きましたが、厳密には異なるステート(状態)になっています。

🔗 System Power States – Win32 apps | Microsoft Docs

例えば、休止状態の後にOSを起動しても、systeminfo.exe コマンドを実行したときに表示される「システム起動時間」は更新されません。

また、あるデスクトップPCを [休止状態にしする] → [コンセントを外す] → [しばらくしてコンセントをつなぐ] とした場合、勝手に Windows の起動が始まることがあります。結構起きます。通常のシャットダウンであれば、こんなことはほとんど起きません。

5. お勧めな使い方

ノートPCとデスクトップPCそれぞれに対して、お勧めな使い方を表にしました。

ノートPC デスクトップPC
一時的に作業を中断したい場合 スリープ(ハイブリッドは無効) スリープ(ハイブリッドは有効)
一時的に作業を中断したい場合
(スリープ復帰時に問題が
起きるデバイスがある場合)
休止状態にする
シャットダウンしたい場合 休止状態にする 休止状態にする

つまり、「シャットダウン」は使いません。

また、上の方にも書きましたが、

  • ノートPCはデフォルトで「ハイブリッド スリープは無効」
  • デスクトップPCはデフォルトで「ハイブリッド スリープは有効」

になっていますので、スリープの動作は何もしなくても上表の通りになります。

6. 休止状態の選択肢を表示する

特にデスクトップPCでは、電源の操作における選択肢に「休止状態」が表示されない場合が多いようです。

設定によって「休止状態」が表示されないことがあります
設定によって「休止状態」が表示されないことがあります

以下の操作で表示させることができます。

(1) Windows + I キーを押して、設定画面を表示します

(2) [システム] – [電源とスリープ] を表示します

(3) [電源の追加設定] リンクをクリックします

電源の追加設定

(4) [電源ボタンの動作の選択] をクリックします

電源ボタンの動作の選択

(5) [現在利用可能ではない設定を変更します] をクリックします

現在利用可能ではない設定を変更します

(6) [休止状態] にチェックを入れます

休止状態

(7) [変更の保存] ボタンをクリックします

以上の操作で、休止状態が使えるようになります。

7. ハイブリッド スリープの設定を変更する

ハイブリッド スリープの有効/無効を変更する場合は、以下の手順に従います。

(1) Windows + I キーを押して、設定画面を表示します

(2) [システム] – [電源とスリープ] を表示します

(3) [電源の追加設定] リンクをクリックします

電源の追加設定

(4) [バランス(推奨)] – [プラン設定の変更] をクリックします

プラン設定の変更

(5) [詳細な電源設定の変更] をクリックします。

詳細な電源設定の変更

(6) [スリープ] – [ハイブリッド スリープを許可する] のところで、オン/オフを変更することができます。

ハイブリッド スリープを許可する

変更した場合は、[OK]ボタンを押してください。

補足

同じ画面上に、[バッテリ] – [バッテリ切れの動作] という項目があり、今回使用したノートPCでは、以下のように設定されていました。

  • バッテリ駆動: 休止状態
  • 電源に接続: 休止状態

ハイブリッド スリープでは、バッテリーが少なくなると自動的に休止状態に移行しますが、この動作はこの項目で設定されているのかもしれません(公式情報は未確認です)。

バッテリ切れの動作

8. おわりに

シャットダウンの代わりに休止状態を使うだけでも、かなり快適になります。

あとは、ちょっとした作業中断時にスリープを使うという感じでよいと思います。

9. 参考

📂-Windows Tips

執筆者:labo


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