Windows 10 のエクスプローラーには、タブ機能がありません。そのため、いくつものフォルダの内容を同時に開いておきたい場合は、いくつもエクスプローラーを立ち上げておいて、それらを行ったり来たりする必要があります。この行ったり来たりがすごく不便です。
そこで、「今すぐにでもタブを使いたい」という方に向けて、QTTabbar というアプリケーションを紹介します。
目次
1. QTTabbar とは?
QTTabBar を使うと、エクスプローラーにタブ機能を追加することができます。
他にもいろいろな機能があり、全てを使いこなすのは大変です。
私の場合は「最低限のタブ機能だけ使うことができればよい」という方針で使っていまして、ここでもこの方針に沿ったご紹介になります。
また、このアプリケーションはすごく便利なのですが、使い始める上で分かりづらいところがあるのがもったいないと思っていました。その部分も含めてお伝えするつもりです。
2. QTTabbar のインストール
(1) QTTabBar – QuizoApps にアクセスし、赤枠内の「QTTabBar ver 1038」をクリックしてアプリケーションをダウンロードします。
2021年時点での最新版は、ver 1043 です。
(2) 今回の場合は、QTTabBar_1038.zip
という圧縮ファイルがダウンロードされました。これを解凍して生成された QTTabBar.exe
ファイルをダブルクリックして実行します。これは、QTTabbar のインストーラープログラムです。
(3) [続行]をクリックします。
(4) [インストール] にチェックを入れて、[続行] をクリックします。
「スタートメニューに項目を生成する」にはデフォルトでチェックが入っています。そのままでよいと思います。
(5) インストールが完了しました。[終了]をクリックします。
一旦、サインアウトしてログインし直すか、コンピュータを再起動します。
3. QTTabbar の設定
続いて、QTTabbar の設定ですが、ここの最初が分かりづらいところです。
ステップ1
エクスプローラーを立ち上げます。画面左下のアイコンをクリックしてもよいですし、Windows + E キーを押してもよいです。
ステップ2
[表示]タブを表示して、[オプション] をクリックします。ここはアイコン部分ではなく「オプション」という文字列のところをクリック しないといけません。
するといろいろな項目が表示されますが、標準的なタブバーを表示するには、[QT タブ バー] をクリックします。
ステップ3
これにより、下画面の赤枠内に タブバー が現れます。
ステップ4
このタブバーの空いたスペースを右クリックすると、またいろいろな項目が表示されますが、この中の「QTTabbar のオプション…」を選択します。
ステップ5
QTTabbar のオプションウィンドウが表示されますので、お好みの設定に変更します。
ここでは、なるべくシンプルな設定を説明します。
設定1
[ショートカットキー] のところで、いらないショートカットキーのチェックを外します。
一旦、全てのチェックを外して、必要なものだけチェックを入れるというのでもよいと思います。
お勧め設定を、以下の画面に示します。
「検索バーにフォーカス」も残しておいてよいと思います。
設定2
「ツールチップでプレビュー」のチェックを外して無効にします。
設定3
以下の順番で「サブフォルダ メニュー」のチェックを外して無効にします。
設定4
エクスプローラー起動時に、以前 ロックしていたタブを自動で表示させます。
画面左の [ウィンドウ] を開き、下画面の赤枠内 3箇所にチェックを入れます。
これにより、ロックしたタブは、次回以降 エクスプローラーを最初に起動したときに表示されるようになります。
設定5
タブの表示方法を設定します。
画面左の [タブ] を開き、[タブを表示しきれないとき] に「多段」をセットします。(好みです)
設定6
コントロールパネルを開いたときに、既存のタブが消えないようにします。
デフォルトの状態だと、コントロールパネルを開いた場合に、既存のタブが消されてしまいます。これを防ぐには 画面左の [ウィンドウ] を開いて [キャプチャと除外リスト] を選択し、「ウィンドウをキャプチャする」のチェックを外します。
4. QTTabbar を使う
1つエクスプローラーを立ち上げておけば、後は割と自然に使えます。
新しくフォルダを開く
普通にエクスプローラーを開けばよいです。
もしくは、既存のエクスプローラーにおいて、下画像にあるように「+」アイコンをクリックすると「フォルダーの参照」ダイアログボックスが表示されるので、そこでフォルダーを指定して開くことができます。
ショートカットキーを設定しておけば、「フォルダー選択のダイアログを開く(Ctrl + O)キー)」や「現在のタブを複製(Ctrl + N)キー)」も使えます。
タブを閉じる
下画像にあるように、タブ部分の「X」アイコンをクリックするとタブを閉じることができます。
ショートカットキーを設定しておけば、「現在のタブを閉じる(Ctrl + W)キー)」も使えます。
単独のウィンドウを、別のウィンドウ内のタブとして追加する
単独のウィンドウ側のタブ部分をドラッグ・アンド・ドロップして、移動先のウィンドウのタブ部分に持っていくことで可能です。
タブの1つを単独のウィンドウにする
タブ部分をそのウィンドウの外側にドラッグ・アンド・ドロップします。
また、タブ部分を右クリックし、「新規ウィンドウで開く」を選択することもできます。
グループにまとめたタブを一度に開く
[グループ] という設定画面で自分のグループを作成し、フォルダー(場所)を追加します(この画面内にある「作業フォルダー」というのが、私が追加したグループです)。
これにより、エクスプローラーのタブ部分をクリックし [グループ] – [{先程作成したフォルダ名}] を選択すると、追加したタブがまとめて開きます。
5. QTTabBar をアンイストールする
アンイストールするには、インストールする時にも使った QTTabBar.exe
ファイルを実行します。
以下の画面で「アンイストール」を選び、あとは指示通りに進めていくだけです。
6. Version 1039 では、Windows 10 のアプリモード「黒」に対応
2018年秋の Windows 10 October 2018 Update では、エクスプローラーがアプリモードの「黒」に対応しましたが、QTTabBar でも Version 1039 (2018-10-14) からこの機能に対応しています。
※ このアプリモード「黒」は、「ダークモード」や「ダークテーマ」などいろいろな呼び方がされているようです。
設定手順
Windows 10 の [設定] – [個人設定] – [色]タブを開くと、「既定のアプリ モードを選択します」というところがありますので、「黒」を選択します。
そして、Windows 10 を一旦ログインし直すか、再起動すると QTTabBar でも黒色表示されます。
(代わりに、エクスプローラーを再起動してもよいです)
※ Version 1038 のままだと、タブの部分が黒色にならないようです。
7. 不具合?
QTTabBar でタブ表示したエクスプローラーをそのままにしておき、他のユーザーアカウントでサインインしてまた元のユーザーアカウントに戻ってくると、タブの部分の表示がおかしくなるようです。タブの表示を一旦消して再度表示すると問題なく表示されます。
8. おわりに
Windows用の「タブ機能を持ったファイラー」アプリケーションはいろいろありますが、ここ数年は QTTabbar を使っています。特に大きな不満はなく、ないと困るアプリケーションの1つとなっています。
テーマ白の状態でQTTabBarは導入できましたが、黒にするとタブの部分だけ白になって不格好になります。逆にテーマ黒の状態でQTTabを導入するとタブの部分が極細の白になってタブとして機能しませんでした。
テーマ白の状態では使えるので報告までに
すいませんすでに書いてありましたね
よく読まないでコメントして申し訳ないです
コメントありがとうございます。
そうなんです。
バージョン1038 まではタブの部分が黒テーマに対応していないようですね。
※ コメントを削除した方がよいのでしたら削除致します。
非常にわかりやすい開設ありがとうございました!
感謝致します(^o^)
QTTabbar 便利ですよね。
お役に立てて嬉しいです!
新たに、タブブラウズできるマネージャーを入れようとした時に、「エクスプローラーで出来ねぇか?」って思い、此方にたどりついて遣ってみた所無事に出来て大変満足しております!!!!
ありがとうございます!!!!ヽ(´▽`)/
ご報告ありがとうございます!
タブ機能がないと不便過ぎますよね。
フォルダがダブルクリックで開けなくなってしまいました、、設定で直すことは可能でしょうか
コメントありがとうございます。
エクスプローラーを開き、[ファイル]メニュー – [フォルダーと検索のオプションの変更] を選択すると、[フォルダー オプション] というポップアップウィンドウが表示されます。ここの [全般]タブに [クリック方法] という設定項目がありますので、ここで直るかもしれません。
(今日から数日間は所用のため返信できないと思いますが、ご了承ください。)