目次
1. WinMerge について
WinMerge は、ファイルの内容を比較する Windowsアプリケーションです。
かなり古いアプリケーションですが、今だに問題なく使えています。
名前の通りマージもできますが、こちらの機能はあまり使われていないようです。私も比較にしか使っていません。
スクリーンショット – WinMerge には、たくさんのスクリーンショットが載っているので、どんなツールであるかすぐに分かるでしょう。
本記事にも1つだけスクリーンショットを貼っておきます。
参考
2. xdocdiff プラグイン
WinMerge に、xdocdiff というプラグインを導入すると、Excel (Word, PowerPoint, PDF) ファイルも比較することができます。
このプラグインは、公式サイト xdocdiff からダウンロードできますが、こちらに置いてあるプラグインだと、32bit版の WinMerge を使う必要があるようです。
それに対して、xdocdiffPlugin64 というページでは、64bit版の WinMerge でも動作する xdocdiff のプラグインファイルが用意されています。但し、必要なファイルがこちらのページにすべてあるわけではないので、xdocdiff からのダウンロードも必要です。
導入手順
(1) 64bit版の WinMerge が導入済であるとします。
(2) WinMerge を起動して、[プラグイン(P)] – [自動展開(A)] にチェックを入れます。
(3) WinMerge を終了します。
(4) xdocdiff から xdocdiffPlugin_1_0_6d.zip という圧縮ファイルをダウンロードして解凍します。
解凍されたファイルの中で必要なのは、「zlib.dll」ファイルだけです。
(5) xdocdiffPlugin64 から xdocdiffPlugin64.zip という圧縮ファイルをダウンロードして解凍します。
解凍されたファイルの中で必要なのは、「xdoc2txt.exe」ファイルと、MergePluginsフォルダ内にある「amb_xdocdiffplugin.dll」ファイルだけです。
(6) 「xdoc2txt.exe」と「zlib.dll」を、WinMerge のインストールフォルダにコピー(追加)します。インストールフォルダというのは、WinMergeU.exe ファイルが存在するフォルダで、今回の場合は、「C:\Program Files (x86)\WinMerge」でした。
(7) 「amb_xdocdiffplugin.dll」を、MergePlugins フォルダ内にコピー(追加)します。
以上で導入作業は完了です。
3. Wordファイルを比較してみる
Wordファイルを比較してみます。
こちらの Wordファイルと
こちらの Wordファイルを
WinMerge で比較すると、このように表示されます。
文字についての変更箇所については、比較できています。
しかし、文字の装飾に関する情報は比較できないようです。
4. Excel ファイルを比較してみる
次に Excel ファイルを比較してみます。
こちらの Excelファイルと
こちらの Excelファイルを
WinMerge で比較すると、このように表示されます。
こちらも、文字については比較できていますが、文字やセルの装飾に関する情報は比較できないようです。
5. WSL から git difftool で WinMerge を使う
WSL 上の git difftool
コマンドで、WinMerge を使う場合は、gitconfig ファイルに以下を記述します。
[diff]
tool = winmerge-wsl
[difftool "winmerge-wsl"]
path = \"/mnt/c/Program Files (x86)/WinMerge/WinMergeU.exe\"
cmd = \"/mnt/c/Program Files (x86)/WinMerge/WinMergeU.exe\" -e -u $(wslpath -w $LOCAL) $(wslpath -w $REMOTE)
[difftool]
prompt = false
WinMergeU.exe ファイルへのパスは、自分の環境に合わせて必要があれば変更してください。
これで、WSL 上からでも Excel ファイルなどの変更箇所が手軽に表示できます。
6. おわりに
装飾に関する情報は比較できないものの、それでも十分に利用する価値がありますし、むしろないと困ります。使わない理由がありません。